其の二『まさに!!メイドイン京都』

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其の二
『まさに!!メイドイン京都』


<村>
今回、リハーサルから聞かせていただいて、本当によかったと思ったのは、ものすごく音楽お好きで、何度やってもいいよっていう感じがあって、納得いくところまでって、それをすごく楽しんでおられるのね。しょちゅう歌っておられる歌だと思うんだけど、ここんとこが違うなっておっしゃったら、そこだけなさればいいのに、また始めから最後までなさるでしょう?

<ばんば>
同じ歌でも毎回違いますからね。どういう入れものの中でやるかというのでも違うし、どういうメンバーというのでも違うし、それは一回一回ちゃんとチェックしとかないとベストのもんは出来ないんじゃないのかなと思うんです。リハいうのは、本番を楽しむための調味料を揃えるみたいなところがあるので、そこを手を抜いたら、本番で美味しいもの食えないみたいな。この調味料足らんなと思ったら、レシピ通りもう一回やってみようか、と。

<村>
うーん、なるほどね。我々の日本舞踊では、けっこうみんな手抜くんですよ。(笑)僕は感動して拝見しててね。今の言葉、すごくいいなァ。調味料…、見習わなきゃ。ご自身の曲と、そうでない曲とがありますでしょ。ご自身の曲ってどのくらいあるんですか?

<ばんば>
300曲くらいありますかね。

<村>
今度の「メイドイン京都」の中ではオリジナルというのは…。

<ばんば>
「Sachiko」「A(?)C」(えーかっこしぃ)「夢ごろも」「速達」…、五曲です。

<村>
ご自身でお作りになるものと人様のお作りになった曲は、やっぱり違うものでしょう?

<ばんば>
違いますね。ひとが作った曲は、例えば僕の曲を誰かがカバーを するという時に、でも僕は自分が一番ええと思っているわけ。オリジナルなわけ。だけど、そうは思っている自分がいるなかで、ひとのものをカバーする時に自分が一番ええと思っているというようにしないといけない。

<村>
うん、なるほど。

<ばんば>
そのために自分のものにしないといけないということですよ。それがいい悪いかはわからない。けど、やってる本人は、この歌がまだ借り物の歌であるというのは自分が一番よく知っているわけですから、そこを何度も歌ったり、聴き直したり考えたりして、あるやってる時に「あ、自分のものに出来た」とそうすると歌もうまくなるしー。「北山杉」という歌も最初はものすごい下手やったんです。レコーディングの仮歌の時に聞いてる時に全然歌えてないわけ。大好きな歌なのに自分がいざ歌ってみたら息継ぎとかいろんな問題ですっげえ難しいわけ。それが何度もやっていてある時「あ、これでええわ」っていうレベルになって歌入れをした。そうすると後もうライブで歌っても全然もう自分のものになってる。自分のものにしないとダメなんじゃないか。

<村>
それは作られたアーティストの方に、ここはどういうものとかお聞きになるものなんですか?

<ばんば>
いや。

<村>
ご自身で。なるほど、そうなんですか。ご自身の歌も、歌い方とかその他、変わっていくものでしょう?

<ばんば>
リカバーしているものとか、だいぶ前に歌っているものですから、その歳のやっぱり自分の曲ですので、年月がたって自分の中で熟成されたりしてるわけですから、こう歌ったらいいじゃなくて、そのまま歌えば当然熟成されたものが歌えるというものはあるんですけれど。

<村>
今回「メイドイン京都」とタイトルをつけてなさったのはー。

<ばんば>
普通レコーディングは東京へ出てきて、東京のスタジオで東京のアレンジャーを使ってミュージシャンを使ってというのが今までずっと僕が作ってきた方法で、ところが11年前になぜか全然自分が作れなくなってしまって。

<村>
どうしてです?

<ばんば>
わからないんです。そういうものに対するモチベーションがわかなくなってしまって。
シングルとかは作ったんですけど、ひとつのコンセプトのアルバムを作るというのは自分の中のモチベーションがないとまとまらない。で、ずるずるいってね。事務所の方は要求していてんですけど出来なかったんです。
それで今回、春に二十代終わりから三十代位の、僕が接触したことがない年齢層の若手のミュージシャンが四人で、僕と一緒にコラボしたいといってきた。で何をすんねんといったら、僕の歌を彼らが歌ってくれたり、彼らの歌を僕が歌ったり、そういうコラボをしてライブやったんですよ。
それがすごく面白かった!向こうもすごく刺激を受けたというし、僕もすごく刺激もあって。これは面白いなと思って、京都も若手に限らずね、他にもいろんな年代の京都でがんばっているミュージシャンがいっぱいいるわけで、そいつらに「この指とまれ」でとまってもらって、僕もいろいろやりたい音楽を、君らはこれ君らはこれと彼らがいろいろに区分けしてアルバムを作ろうと閃いて、その時のメイドイン京都という題名が閃いて、そこから始まって。総勢39名かな、下は児童合唱団の四歳から、上は六十四歳まで。で、作ったという。自分は京都で生まれて、京都で育まれてきたわけで、自分のなかの一つの決着というか、自分の最終的に落とし前つけておきたかったわけです。それは京都。京都で物事を。東京でばっかりで作ってるんじゃなくてなんかひとつ決着を見ちゃおうかなと。

<村>
やっぱり、年齢的なことですかね。

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